マンハッタンは物価が高く、特に飲食店に入ると、8.5パーセントの消費税と15パーセント目安のチップで、結局メニューの値段の2割以上余計に払わされる。
ところが材料を買って自分で作ると、信じられないほど安くあがるのである。
肉、野菜がとても安く、米も簡単においしいのが手に入る。
私も、気が向くとときどきスープなどを作って食べた。
洋風と和風のレパートリーがあって、洋風の代表は「日独伊3国スープ」、和風は「日韓友好おじや」と名付けていた。
「日独伊」の方は、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、セロリ、ズッキーニを細かめに切って、オリーブオイルで妙め、熟れた生のトマトとブイヨンをベースに煮込み、チリソースを加えてできあがり。
実は、ローリエの葉とともに梅干しを入れて煮てあって、これがなんとも絶妙の隠し味になっている。
「日韓」の方は、昆布と貝柱の干物でだしを取って作った水炊きの残りに、味噌、ご飯、餅、キムチを加えてバージョンアップしたもの。
これにも梅干しが潜んでいて、キムチを陰で支えているのである。
ニューヨーク生活ですっかり気に入ってしまった飲み物がある。
勝手に「発泡水」と名付けている、ペットボトル入のスパークリングウォーター、つまりはペリエのようなものだ。
酒は飲めないが、甘い飲み物も嫌いなので、私の選択肢は限られる。
これをボトルごと机の上に置いて、勉強の合間に飲むとすっきりする。
味はまったくないが、天然の炭酸が効いている。
ラズベリーやライムでほのかにフレーバーがついている種類が好みだ。
週に3日くらいはアパートの最上階にあるスポーツジムに行く。
真正面に自由の女神が小さく見える場所で「トレッドミル」(日本では「ルームランナー」と呼ぶ人が多いが)の上を30分くらい走る。
普通のオトナであれば、この後日独伊3国スープ「日独伊」とあえて第二次世界大戦の枢軸国の名前を付けたのは、ニューヨークに本部のある国連が、いまだに勝ち組の「連合国」と同じ名を名乗っていることに対する皮肉のつもり。
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